家計相談Q&A (第94回)500万円以上の差が出る資金計画
2026年10月09日
※この原稿は、令和8年3月26日時点の税制・法律を基に作成しています。
Q:ずっとマイホームが欲しいと思っていましたが、親族の反対も有り実現出来ませんでした。やっと、親と夫の賛成が得られ、年齢的には遅いと思いますが家づくりを進めたいと思います。40代の家づくりにアドバイスをお願いします。
A:家づくりに“適齢期”は有りません。弊社に家づくり相談に来る方は30代から70代まで幅広く、平均すれば45歳前後です。年齢を気にする方は多いですが、私自身も50代で住宅取得し住宅ローンを今も返済中です。40代で気を付けるポイントは、若い頃とは違います。教育資金の本番中であり、また老後資金準備にも着手する時期なので、家計全般に注意が必要ということでは簡単では有りません。
住宅ローンは、一般的に「借入時65歳未満、完済時85歳未満」という要件が有りますが、今回に支障はありません。一方、団体信用生命保険は保障内容によって「借入時50歳以下」という制限が有りますので要注意です。
40代の家づくりでは、「どの住宅会社が良いか分からない」「見積書が適正か分からない」「間取りで失敗したくない」「夫は仕事で忙しく、相談相手がいない」「営業されるのが怖い」こんな声を聞きます。資金面では、「住宅ローンは、本当に返せるか不安」「教育費と家計の両立が心配」そんな声も聞いてきました。一番怖いのは自分達の実態を知らないまま進むことで、450棟の相談から言えるのは、「適正予算を間違えると、後から必ず苦しくなる」ということです。このコーナーでは特に資金面に付いて回答します。
土地予算は、校区を限定する必要が無いので郊外の60坪で1,000万円以内とします。建物予算は、家族構成からリビング収納やWICはコンパクトに出来るので、延床32坪で3,500万円以内とします。これらの要件の下、公的年金や遺族年金を正確に計算して予算計画を作成すると、頭金500万円で残り4,000万円は住宅ローンで35年返済となります。将来家計簿では、生涯通して赤字にはならないのですが、夫77歳時の預金残高は約350万円となり不安が残ります。因みにこのプランでは、住宅ローンの総返済額は5,769万円、利息合計は1,769万円です。
家計簿から生活費月額31万円に加え使途不明金が約10%と分かります。今回のポイントとなるのは教養娯楽費8.5万円とその他6.8万円です。島根県の家計調査では、それぞれ3万円と2.7万円ですので改善すれば住宅ローン繰上返済を60歳時に実行できる様になります。その結果、利息合計は877万円で約891万円の節約となり、77歳時の資産残高は1,080万となります。同じ年収でも500万円以上の差が出る資金計画となります。
【アドバイス】
(1). 40代は家計支出のピークなので細心の注意が必要です。
(2). 一方、家族構成は固まっているので設計はコンパクトにできます。
(3). 70代と夫が万が一の場合の家計の安全性の確認が重要です。
家族構成:
Aさん( 42歳パート勤務 )、夫( 45歳会社員 )、長男( 16歳 )の3人家族