家計相談Q&A (第99回)老後の不安がスッと消える“住まいとお金”の整え方
2026年10月09日
※この原稿は、令和8年8月23日時点の税制・法律を基に作成しています。
Q:二人暮らしの終の棲家としてリフォームしたいのですが、どれくらい費用が掛かるのか分かりません。老後に預金を取り崩すことになると思うと不安です。
A:ご自宅を拝見すると元々が既存住宅を購入していて、新築からは62年が経過しています。老朽化が酷くリフォームでは設計・住宅性能と予算のバランスに注意が必要です。
老後の家計とリフォーム予算
老後は収入も支出も大きく変動しません。だからこそ、生活費・老齢年金・遺族年金の3つを確認すると、リフォームに使える予算が明確になります。一方、老後の生活資金は、ライフスタイルの違いや介護など個人差や不確定要素が多く、計画を立てること自体が難しい面も有ります。
Aさんご夫婦の基本生活費は年間324万円。このままの生活を続け、生涯の預金残高が500万円を下回らないようにすると、リフォーム予算は約2,000万円弱となります。
しかし、生活費を弊社顧客平均の年間290万円以内に収め、さらに生命保険料を見直すことで、リフォーム予算は最大2,650万円まで確保可能になります。今回は全て現金手配ですので不安の解消には、最初にこの様な生活設計が必須です。
シニアが快適に暮らす家のポイント
老後の住まいは、単なる「家」ではなく、これからの人生を安心して楽しむための“舞台”です。
ポイントは4つ。①余裕時間を心地よく過ごせる空間、②バリアフリー化・移動距離の短い動線、③耐震性・断熱性能など安全と安心の確保、④夫婦それぞれが快適に眠れる寝室配置がポイントになります。60代は「人生の黄金期」と言われることもあります。責任から解放され、自分の時間を自分で選べるようになるからです。その為に①が重要になります。ただし、見積額を見て驚く方が多いのも事実。優先する事と諦める事の現実的な選択が必要です。テレビで聞いた「夫の浪漫は妻の不満」という言葉のように、夫婦で“こだわりポイント”が違うこともよくあります。だからこそ、「アナタはアナタ、私は私」と割り切りながら、朝から晩まで過ごす場所を現実的に整えることが大切です。
その他、保険診断では、Aさんの死亡保障額が過剰で、更新時に保険料が大きく上がる内容でした。ここを減額・解約することで保険料を節約できます。もしご主人が先に亡くなられた場合でも、遺族年金115万円+Aさんの老齢年金+生命保険給付+預金残高で、Aさんの生涯の資産残高はマイナスにならないことを確認済みです。
【アドバイス】
(1). 家の予算は「希望額」ではなく、老後の家計から逆算して決めること。
(2). 生命保険は遺族年金と比較し、必要以上の保障は削ること。
(3). 見積額を確認しながら、優先する部分と諦める部分を整理すること。
家族構成:
Aさん( 67歳・結婚後は専業主婦 )、夫( 69歳・元会社員 )、子2人は既に独立