家計相談Q&A (第100回)「安さ」より大切なもの、家づくりを成功させる人が必ず持っている視点
2026年10月09日
※この原稿は、令和8年9月27日時点の税制・法律を基に作成しています。
Q:住宅ローン金利が爆上がりしている中、私達の家づくりは上手くいくでしょうか?
A:家づくりは「準備ができたら成功する」わけではありません。Aさんは生活費・教育費・奨学金・保険・贈与制度まで整理し、土地も確保されました。ここまで1年以上かけて「準備」してきましたが、実はここからが本番です。これからやっと家づくりの本格的な作業に入ります。
ココまで自力で頑張る方もいますが、ココから先が実は難しくて「上手くいくかどうか」の回答になります。ポイントは、“頭の中の理想”を“現実の予算”に合わせる作業です。ココまで準備が出来ていると、実はほんの数分の会話で家づくりの成否が判定できます。Aさんの総予算4,763万円から土地や諸費用他を差し引くと、建物に使えるのは3,278万円。平屋で平均坪単価120万円なら、建てられる家は約27坪です。
一方、どんな間取や部屋が欲しいかヒアリングすると図面を描かなくても弊社の計算シートから延床面積が分かります。コチラは約38坪。この時点で「今のイメージでは予算に収まらない」ことが分かります。ここから設計の試行錯誤を重ね、現実的で満足度の高いプランへと調整していきます。生活設計・住宅ローン設計・住宅デザインなど難しい作業になりますが、これを経て「上手くいく」住宅が完成します。最近の経済情勢では、金利上昇・資材価格高騰が凄くてココでしっかりプランニングすることは必須です。※
ただし、ここまで準備しても失敗する方がいます。代表例が「1円でも安く」という考え方です。家づくりでは、時に“高い方が正解”という場面があります。安さだけを追うと、完成後に後悔するケースは少なくありません。
最後に私がつくづく感じている家づくりの極意を紹介します。それは意外に簡単で基本的なことです。良い家を造る究極のコツは“人間関係”です。家づくりでは必ず不具合が発生します。その時に不動産屋や建築業者を責めてしまうと、家づくりは上手くいきません。彼らはあなたの家を一緒につくるパートナーです。常に安い方を求める方はこの人間関係の構築が苦手です。良い関係が築けていれば、職人や業者は「何とかしてあげたい」と動いてくれます。家は建てて終わりではなく、維持管理や修繕で長い付き合いになります。金利上昇・資材高騰の今こそ、丁寧なプランニングと良い人間関係が欠かせません。これらを整えることで「上手くいく家づくり」が実現します。
※金利に付いては、HOME特別号(9月26日発行)12面を参照下さい。
【アドバイス】
(1). 生活費や教育費などからまず総予算を掴むのは家づくりの入口。
(2). 住宅ローン、税制、法律など全てクリアしてもやはり人間関係が大事。
(3). 坪単価の低い見積は明細書でその理由を確認。
家族構成:
Aさん( 38歳・会社員 )、夫( 41歳・会社員 )、子2人