コラム

家計相談Q&A (第4回)無理な住宅ローンで大変

※この原稿は、平成30年8月27日時点の税制・法律を基に作成しています。
Q:住まいはマンションです。住宅ローンの負担が重く、子供2人の学資保険にも入れません。パートをしても貯蓄が増えず、加入して16年になる生命保険の解約返戻金を教育資金に回したいと思っています。

 

A:住宅ローンを持つ30代の家庭の平均的な支出は、食費5~6万円、光熱費2万円、夫の小遣い2~3万円です※1。ちなみに住宅ローンがあるからと言って支出が減る訳では無いのが実態です。家計見直しの第一歩は、まずどこの家庭にも必ずある使途不明金を確定し予算化・減額直します。

今回は、更に食費を7万から5万5千円へ、光熱費を2万5千円から1万8千円へ、ご主人の小遣いを4万5千円から3万円に抑えて支出を3万7千円ほど減らし黒字化を目指します。山陰の場合、車は手放せないのでガソリン代の節約などで月1万円程度の改善を目指します(或いは軽への買い替え)。これで月5万円程度のゆとりが出来ますので、その分を貯蓄や教育費積立、住宅ローンの繰り上げ返済に回せばご相談の点は解決できるはずです。

カナさんはパートとして働いているし子供も小さいので死亡保障1,000万円が多すぎる印象はありません。保険は万が一に備えることが目的ですから、解約は最終の手段と考えるべきです。

ご主人の保険については、生命保険の死亡保障1,500万円と、住宅ローンに付随した団体信用生命保険の死亡保障2,500万円を合わせると約4,000万円もありますが、子供が小さいので現状維持をお勧めします。不要な特約を外せば安くなるはずですので保険会社へ問い合わせてみてください。この様な工夫を積み重ねた上で、教育費を学資保険、財形貯蓄、自動積立、年金保険、終身保険など様々な貯蓄商品で積み立てていけば良いのです※2。

※1:2017年家計調査第8表(住宅ローン返済世帯)

※2:iDeCoは、60歳以降の払い出しになります。

【アドバイス】

まずは収入1割アップより、支出1割カットが確実
(1)使途不明金の確認・管理
(2)まず食費、光熱費、ご主人の小遣いの見直し(ご主人すみません!)
(3)ガソリン代の見直し
(4)生命保険の見直しは家計の支出を見直した後で

カナさんの家族構成/米子市在住
カナさん( 36 )パート勤務・夫( 38 )会社員・子供長女( 5歳 )、長男( 2歳 )