島根県安来市太田さま
【太田さまのマイホームの紹介】
パッシブデザインの家づくり コンペ締切日:平成26年4月26日 コンペ参加企業数:10社 竣工日:平成27年4月16日 受注企業:(有)協友建設 延床面積:43坪 |
建築場所が決まらなくて
Q.素敵なマイホームが完成しましたね。取材がたくさん来るでしょう?
(夫)「鳥取島根の家づくり」とかいくつか取材があります。我が家は、ご欄の通りオープンな家というスタンスですので、観光スポット、そういう感じにしたいです。
Q.お友達が来たらこんなマイホームが欲しいと言われるでしょう?
(妻)まだあまり友達を呼んでなくて。
(夫)若い人が見に来てくれると「オシャレ」と言ってくれますが、お年寄りだと「間仕切り壁がないの?」みたいな。高気密・高断熱の家なので、これから夏でも涼しいのが楽しみです。
Q.時系列で質問しますので昔を思い出しながら答えて下さい。私と太田さんとの出会いは、平成25年5月11日、約2年前の「家づくりセミナー」です。その時書いて頂いたアンケートを持ってきましたが覚えていますか?この時は、家づくりに期待と不安があったでしょ?
(妻)丁度、アパートに住み始めた時でした。主人も今の職場に変わって、更に長女も生まれた時期でしたので、いろいろ身の回りに変化が起こった時期でした。
Q.その時に家を造りたいという思いが出て来た?
(夫)妻の実家が既に有るので、結婚する前は、家を建てなくても良いと思っていました。妻は、古い家は住み心地も良くないので建てたいという思いが有った様です。
(妻)当初、実家の離れを改造して一緒に住んではどうか?と言う話もありました。
Q.実家が有ったり離れを改修してというのは、良く聞く話です。ご両親の希望でしたか?
(妻)丁度、その頃は父母が定年退職したタイミングでした。両親が資金的に応援してくれるというのも家づくりの一歩を踏み出すには大きかったです。自分達だけだったらもう少し躊躇していたと思います。いろいろ悩みもありましたが、結果的にはマイホームにとって良い方向に行きました。
Q.悩みと言えば建築場所では、随分悩んでいましたよね?
(妻)それが大変でした。父とかはやっぱり実家の敷地の中で、既に今有る建物を改修して住んで欲しかったみたいです。結局、お爺さんお婆さんの意見もあってそうはなりませんでした。
(夫)次に安来の街の中に土地を買って新築するという考えもありました。でも子供の教育環境を考えると家族が近い方が子守もしてくれるし自然も豊かで大山も見えたりするので、最終的には、妻の実家の近くに新築することにしました。
(妻)近所に小さい子が居ないし、学校から歩いて帰るのにも遠いし迷いましたが、でもそれは一瞬のことだからと思いました。
家づくりセミナーに参加して
Q.ところで随分前ですが「家づくりセミナー」の印象は?
(夫)一言で言えば凄く良かった。家づくりの勉強会は初めての参加でした。
(妻)私は「家づくりは、外観から入ったらダメ」というのを今でも一番に覚えています。あと資金とかが先というのも良く覚えています。
Q.セミナーで踏ん切りが付きましたか?
(夫)そうです。丁度、翌年の4月に消費税が5%から8%になるタイミングでした。
マイホームマイスターへ
Q.セミナー参加後、半年経った平成25年11月に弊社とマイホームマイスターの契約、そして更に半年後の平成26年4月4日にコンペを実施しています。その間悩んでいませんでしたか?
(妻)先ほど言った様に、建築場所が決まらなかったというのがその理由です。マイホームマイスターと契約するまでは、実家をリフォームしたらとか、或いは新築したらとか工務店さんに見積して貰ったりいろいろ悩んでいました。
Q.最初、工務店さんには聞き難かったでしょう?工務店さんに対する警戒心とかも有りましたか?
(夫)そうですね。工務店さんと話す機会が有っていろいろ聞きましたが警戒心は有りました。
(妻)変ですけど騙されてはいけないという警戒心でしょうか。全く分からないので、金額もそれは妥当な金額なのか、本当に断熱で魔法瓶みたいな家が出来るのかとか。
(夫)離れのリフォームを検討している際に見に来てもらったんですが、古いし耐震性も無いし腐った部分もあるんですが、「全然リフォーム出来ますよ」って言われても何を根拠に言っているのかなと警戒してました。シロアリが食っているところがあっても、見に来てもらったら「大丈夫ですよ」って言われたり。
Q.セミナー後、弊社と契約する迄にたくさんの工務店を見ておられますが、最終的にマイホームマイスターに気持ちが固まった理由は?
(夫)個々に会社を回っていたら凄く時間も掛かるし、一気に10社から提案が来るシステムが効率的というのが一番の魅力でした。各社は見積の出し方も違うので、結果的にマイホームマイスターを利用して決まった様式で出して貰うと分かり易かったです。
コンペに付いて
Q.太田さんはそれ迄に、(たくさん見学されて)情報を持っていたので、コンペをすれば良いプランを選べる自信もあったでしょ。コンペ前の質問とか詳細でしたよね。覚えていますか?
(夫)そうですね。何でもこだわってしまう性格なので。
Q.それがベストだと思います。弊社に相談にお出でになる方はそういう人が多くて、こだわる程良い家が出来ると思います。時間を掛けて自分なりに納得出来ましたか?
(夫)はい。
Q.コンペで10社から提案が集まった時の印象を覚えていますか?
(夫)最初、コンペに出す前に自分で間取り図を書きました。本当に自分が住みたいという間取だったので、そのプラン通りの提案が来ても嬉しいし、またガラッと変わっても嬉しいし2つの思いが有りました。集まった10社の提案はいろんなプランが有って、工務店さんの設計士の思いでデザインを工夫してくれた提案が多かったので、見て面白かったというのが第一印象です。
Q.太田さんは自分で間取りプランを作っていてそのままコンペに使いました。これは珍しいパターンでしたね。コンぺという仕組みは良かったですか?
(妻)10社から提案を貰って選ぶと言う仕組みは凄く良かった。子供が居るので1社1社見て回るだけでも凄くエネルギーが要って、絶対に誰かに子守を頼まなくてはいけないし、短期間で資料が集まって良かったと思います。1社ずつとの会話だったら不安・不信感もありますけど、10社全ての回答なら大丈夫だろうし、多くの会社に提案して貰うのは良かったですね。
Q.コンペというシステムを使いこなすコツはなんだと思いますか?
(夫)僕らは4月4日に公開して締切が4月26日でした。これですとゴールデンウィークに提案資料をじっくり見ることが出来るので良かった。これがコツかも。
(妻)萬代さんが各社の提案内容を1枚にまとめた比較表を作ってくれました。ここにメリット・デメリットが一覧にしてあって、見やすかったです。これと提案資料を見比べるのがコツかも。
(夫)コンペで資料が集まると気になった会社へは連絡を取って質問しました。10社の提案の中でも膨大な資料もあれば、3枚しかない資料もありました。そんな会社へは、パースが見たいなと思ってパース下さいとか連絡しました。
Q.弊社のシステムでは、施主の方が連絡を取るのは自由です。中には連絡しない人もいますが、どんどん連絡して疑問な点を確認した方が良い。太田さんはこのシステムを有効に使っているなあという印象でした。
コンペの後
Q.マイホームマイスターの普通のステップでは、最初2社選ぶんですが、太田さんは、ここから独特のステップになるんですが、最初から協友さんのビーダックに絞ったんですよね。太田さん自身がTVのビフォー・アフターをよく見ていて、それとリンクしたということでしたか?
(夫)(寒冷地という)気候のこともあったので、高気密・高断熱は最初から重視していました。SW(スーパーウォール)ともう一社の断熱材が候補に残りましたが、協友さんの提案はコストパフォーマンスが良かったと思います。社長さんのお手紙も入っていて、見ると「ビーダック※1という制度もあるので、是非弊社でお願いします」と書いてありました。
※1:「BDAC(ビーダック)」。住宅設備会社のリクシルが提供する建築家を紹介し住宅設計を支援するシステム
(夫)20人ほどのリストアップされた建築士の中から、HP見たりTVやユーチューブをみたり本も2冊買って一人の方に決めました。2012年のビフォーアフター大賞を受賞した方で、それを再放送で見た時期とかも重なったのでこの方を選びました。後日、広瀬に来て頂いて、初めて本人に有った時は緊張しました。
Q.奥さんの意見も同じでしたか?スムースに2人の意見が一致しましたか?
(妻)妊娠してつわりが有った時期でしたので、その辺は主人に任せていました。でも意見は一緒でした。建築家20人位の中から選ぶ時も主人がひとりずつ調べて、それを凄いな~と思って見ていました。良い方を選んで貰ったと思います。私も素敵だなと思いました。でも最初は2社に絞ると言う本来の流れから外れてしまって、最初から1社に決めるのはこちらも納得した上ですけど、後から思うと本来の競い合う中だと見積金額がどうなったかなというのがチョット心残りかな。
振り返って
Q.ここ迄の2年間を振り返って今の感想は?
(夫)2年間を思い返せすと、一言で言えば早かったなと言う印象です。楽しんだという感じ。家が建ってからが家族の生活のスタートなんですけど、楽しんだっていうのもあって燃え尽き症候群というかやり遂げた達成感が有ります。
Q.太田さんは前向きで将来志向ですね。絶えず前を見てどうしようかとと言う感じで。自分で見学会の案内もされたので、お知り合いの方がたくさん来ていましたね。お友達にこれから家づりをする方もいると思いますが、アドバイスは有りますか?
(夫)人よりは勉強した方が良いと思います。TV見たり、ハウスメーカー・工務店に対しても受け身では無く自分の思いをぶつけた方が良い。あとは、不安な点を萬代さんとか工務店とかに聞い方が良い。
(妻)私は、子供が出来る前に家づくりを考えた方が良いかなと思います。どうしても、子供のことがあるとゆっくり話をする時間が無くて、インターネットで調べる時間も、出掛けたりする時間も無くなります。家づくりを振り返って、楽しかった面も多いけど、資金面とか難しい面を全部主人に任せたりして、何か駆け足になってしまったなと言う印象です。出来ればまだ子供が生まれる前にじっくり取り組めると凄く良い家づくりが出来ると思います。
(夫)家づくりのタイミングを逃すな!ですね
(妻)もう何しているか分からんみたいな。仕事があって子供の事があってみたいな、本当に結婚して子供が出来る前がベスト。中々子育てしながら家の事は難しい。
「ハウス」ではなくて「ホーム」を作りたい
Q.そのままHPに載りますけど、あと何か言いたいことは?
(夫)住み始めてからは、観光スポットとか地域の拠点になる家にしたいなと思います。夏にホームスティを受け入れようと思っています。
(妻)アメリカとか韓国とか。子育てや教育にも良いし、人が集う家にしたい気持ちがあって。
(夫)今回初めて応募してみようと思います。将来的には、そこ(土間)に人が集い易いので、喫茶店みたいなことができたらと。住む家でもあるし、人も集まる場所になれば良いなと。前のアパートの時の生活と比べると全然変わりました。
(妻)山の中に家があるのに実家からはそんなに緑が見えなかったけど、ここからは料理しながら凄く木々の緑が見えます。
(夫)半農半Xって流行っていますけど、この家は「半住半X」で半分は住まい、半分は〇という形態にしたい思いです。こういう間取になったことで、そういう気持ちになったのかもしれないし、潜在的にはあったかもしれないし。設計者の方針が個室(特に子供部屋)を作らない主義なんです。それも多分、自分達のライフスタイルにマッチしたかもしれません。この家の間取りが自分達の目指すべきところを教えてくれる様な気がします。
Q.家と人生の価値観は影響しあう?家はいい加減にしちゃいけないんだ、じっくり考えないといけないんだという事ですか?
(夫)そうですね。
Q.安く家を建てることをベストとする考え方がありますが、これとは少々違いますね?
(妻)家を建てたらそれを守っていかなければいけないと思います。田舎にも沢山ありますけど、建てたけど何十年かして、そこが空家になって売りに出したりとか。安く建てるだけじゃなくて、そういう事もチャント考えて建てないと。外観とか見ても若い時は凄い良いだろうけど、これは何十年経っても同じ様な気持ちで大事に住めるのかなって。せっかく何千万円というお金を掛けて建てるので、次の代まで大事にしたい。
(夫)ハウスじゃなくてホームを建てたい。今のことを考えて建てるのが「ハウス」、何十年も住み続けて家族みんなで作り上げていくのが「ホーム」。私達はこの家を「ホーム」にしたい。
Q.なるほど!良い事を言いますね。「マイホーム」が人生の「価値観」や「生活スタイル」を変えていく?ホームは時間を掛けて作っていくものでしょうね?
(妻)本当にそう思います。今まで実家もあるからと思ってましたけど、前の世代が守ってきたものだから、それなりの年代を重ねている良さがあります。家の風合いというかながく皆が守ってきたから素敵な部分があるんだなと思って。一方、ここは生まれたばかりの家。これから良さを作り上げて行きます。本当、家づくりをして見る目が変わりました。
Q.お子様の成長とともにこれから住み続けて30年40年の歴史を作って下さい。「ホームってそういう意味です」って良いアドバイスですね。この家を見せることが一番良いアドバイですね。
(妻)オープンな家なんで、誰かに見に来て貰うのは大歓迎です。どんどん来て貰っても全然OKです。